「入梅」

芒種から数えて5日目、立春から数えて135日目の6月11日頃を「入梅」といいます。そこから30日間が梅雨というわけです。古くは農作物を育てるために梅雨の時期を暦の上で設けたといわれています。
古代中国の陰陽五行説では「壬(みずのえ)は水の気が強い性格」とされており、水と縁がある日ということで入梅の時期の目安に選ばれたようです。実際は毎年同じ日に梅雨入りが来るわけではなく、地域、気候によって差が生じるため、気象庁の出す梅雨入り宣言が目安になっています。

梅雨に梅仕事

梅雨の訪れは梅が実る頃です。スーパーや八百屋さんでもどっさりの梅の実が出回ります。梅の実を梅干しや梅酒に加工することを梅仕事と呼びます。梅酒や梅シロップは材料が揃えば、簡単に作れます。
また梅雨の晴れ間に行う梅の天日干しは、手間はかかりますが達成感があります。保存食にもなり、暑さに負けない体力維持にぴったりの梅、ぜひ梅仕事を楽しんでみませんか。

うどんレシピ

旬の食材 【トマト】

一年中出回っているトマトですが、初夏に採れるトマトを「冬春トマト」、夏から秋に採れるトマトを「夏秋トマト」と呼びます。やはり旬のトマトは糖度が高く、味が濃くておいしいものです。日本にトマトが伝わったのは17世紀半ば、徳川家綱のおかかえ絵師であった狩野探幽が「唐なすび」と呼び描いています。また文献では、江戸前期の儒学者貝原益軒が大和本草に「唐ガキ」と紹介しています。最初は観賞用とされていましたが、食用のものは明治以降、キャベツやたまねぎ等とともに西洋から渡ってきました。トマトの和名は、唐柿、赤茄子、蕃茄(ばんか)、小金瓜など。昭和に入ってからは、日本人の味覚に合った品種育成が盛んになりました。現在では世界で約8,000種類ものトマトがあるといわれています。

しょうがトマトのおろしうどん

ミニトマトを使った和のうどん。しょうがの香味がトマトの旨みを際だたせ、初夏の食欲を誘います。

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