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現地のフードコーディネーターさん教えて! 全国とておきご当地うどん第5回目は、自然豊かな徳島県より、同じ四国でも香川とはまた異なる、一風変わった不動の郷土うどんをご紹介します。
徳島のうどんといえばこれ!
伝統の「たらいうどん」今回は、徳島県ご出身で、現在も徳島を中心にフードコーディネーターとしてご活躍中の田中美和さんに徳島県の伝統うどん「御所のたらいうどん」をご紹介していただきます。
1「たらいうどん」の故郷・御所

徳島県(阿波国)と香川県(讃岐国)を南北に隔てる阿讃(あさん)山脈。
その山々は深く、今も自然が身近に残る大変緑豊かな地です。
その阿讃山麓の宮川内谷川沿いに開けた土成(どなり)町(御所地域)は、雨量が少ないため稲作に適さず、麦作が主体でした。そのため、御所地域では昔からうどんは主食として重要で、とりわけ手打ちうどんは、仕事納めや縁日にごちそうする習わしが古くからあったと言われています。

緑豊かな町・土成町
2「たらいうどん」とは?

江戸時代末期頃、山では多くの人が働いていました。前述のように、この作業員たちの仕事納めに野外でうどんをふるまうのが慣例でした。しかし、大勢の作業員たちにうどんをつぎ分けるのは面倒!そこで、うどんを茹でた釜を囲んで、直接釜からうどんを引き上げて食べるようになり、後に、釜から直接ではなく、木製の飯盆に移して食べるようになりました。

昭和6年(1931年)、御所地域を訪れた県知事・土井通次が、この飯盆に盛られたうどんを食べた際、「たらいのような器に入ったうどんを食べてうまかった!」と言ったという話が伝えられ、誰が言うともなく「御所のたらいうどん」と呼ばれるようになったとされています。

この「たらいうどん」の特徴は、当時は貴重であった「卵」が生地に練り込まれているということです。小麦の香りに卵の風味も加わったうどんは、のど越しもなめらかで、普通のうどんとは一味違います! また、たらいうどん屋では、うどんのお供に、谷川で取れた川魚や、沢ガニ、山菜など、山里の貴重な食材を使用した料理を出しています。こうして、「たらいうどん」はこの地方のおもてなし料理として、観光資源となり発展してきました。

徳島県のうどんといえばこれ!
たらいうどん!!
3「たらいうどん」に新星登場!

平成の大合併で、「阿波市」になってからは、「御所のたらいうどん」に、新メニュー「恋成(こいなり)たらいうどん」なるものも誕生しました。
「恋成」・・・恋愛成就の略だそうで、運命の赤い糸に見立てた、赤い(ピンクの)うどんが1本入っています。(現在4件のお店で提供中)
大切な人と一緒に食べて、恋愛成就なんて粋ですよね♪
そして、このうどんの凄いところはうどんを食べておしまい、じゃないところ。セットについてくる恋愛祈願の箸袋を2つ一緒に結んで、同じく土成町にあるパワースポット「十楽寺」(四国八十八ヵ所参り 7番目 竜宮城のような出で立ちの建物)の本堂にある特設たらいに投函すると、恋愛が成就するかもしれない!というもの。 二人の恋は、たらいうどんのように太く長く続くことでしょう。

土成町では、春には「いちご狩り」、秋には「ぶどう狩り」、また、2012年秋には、その昔小麦粉を粉にしていた水車や、たらいうどん祭りも復活予定です。
ぜひぜひ、阿波の国徳島、土成へ来てみてください♪



<取材協力>
■滝の見える店 一天たらいうどん/088-695-2257/阿波市土成町宮川内字上畑93-3
[営業]10:30~19:00(LO) [休]不定休 [席]200席 [P]35台
■四国八十八か所霊場 第七番札所 十楽寺/徳島県阿波市土成町高尾字法教田58

運命の赤いうどん?
恋成うどん恋愛祈願の箸袋を投函してお祈り!
「十楽寺」の特設たらい
文・写真/田中 美和(たなか みわ)

<プロフィール>
1975(昭和50)年4月14日生まれ A型 徳島市入田町出身
父子家庭育ちであったため、小学生のときから生活の一部として、家族の喜ぶ簡単で美味しい料理作りに勤しむ。
徳島商業高校を卒業し、伯母の勧めで、徳島県名西郡石井町にあります身体障がい者施設に「調理員」として勤務。10年間、食べて健康になる食事の提供を目指し、実務経験を積む。
より広く、多くの人とふれあい「食」の喜び・楽しみをわかちあいたい・・・
そんな想いから、独立を決意。現在徳島県を中心にフードコーディネーターとして多岐にわたり活躍中。

2005年秋、FCAJフードコーディネーターの資格取得/FCAJフードコーディネーター2級(商品開発)/調理師/給食用特殊料理国家技能士/食生活アドバイザー/食育推進員/ヘルパー1級

四国放送 ゴジカル! 『田中美和のスマイルクッキング』 毎週金曜日レギュラー出演中!!(2010年10月~)

UDON DATA徳島県のうどんって?? 知ってるようで意外と知らないご当地うどんの基本データ。
レポートでもご紹介したように、徳島といえばたらいうどん!今回はたらいうどんについてとことん掘り下げます。
麺

【太さ】太め/8mm幅前後
【コシ】ゆで上げ直後は、しっかりとしたコシ。
大きなたらいに、たくさんの量が入ってくるため、短時間で食べないと段々やわらかくなってくる。

つゆ

【だし】昔は主にじんぞく(谷川でとれるハゼ科の淡水魚「鮴(ごり)」)が使われていた。
現在は少なくなり、にぼし・かつおぶし・昆布・野菜・鶏ガラとお店によって様々。
【醤油】濃い口とうす口の合わせ
【その他】かき玉汁のように卵が入っているため、麺とからみやすい。

薬味

ねぎ・しょうが・ごま・一味など

一般的な食べ方

つけうどん

その他特徴

<たらいうどんの楽しみ方>
ゆで時間に20分程度かかるため、店舗横を流れる谷川で釣り(うどんをえさに川魚が釣れることも)をしたり、サイドメニューの焼き鶏や川魚の塩焼きなどを食べたりしながら待つ。
大きなたらいに入って運ばれてくるうどんを、たらいのふちで湯切りしながらつゆにつけて食す。

郷土うどんメニュー

今回は、たらいうどん屋さんに必ずと言っていいほどある、サイドメニューの定番をご紹介します。うどんがゆで上がるまでの20分程度の時間を利用して、サイドメニューを楽しむことが多いのです。

【若鶏のタレ焼き】

若鶏のタレ焼き

にんにくたっぷりの特製タレの焼き鳥。
テーブルまで網とコンロを持ってきてくれるので、自分で焼いて食べる。

【沢ガニのから揚げ】

沢ガニのから揚げ

お店の脇を流れる川で取れたカニを、から揚げにして提供してくれる。

【あまご(あめご)の塩焼き】

あまご(あめご)の塩焼き

清流で取れたあまご(あめご)に塩をふり、豪快に竹串に刺して丸焼きしたもの。

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